歯の脱臼・歯の固定

歯の脱臼
歯の固定

「脱臼した歯の整復と固定について」
転倒やスポーツ、交通事故などで前歯を強くぶつけると、歯がグラグラしたり、歯の位置がずれたりすることがあります。
このような状態を「歯の脱臼」といいます。
歯の脱臼では、歯そのものが折れていなくても、歯を支えている「歯根膜」や周囲の骨が損傷していることがあります。そのため、見た目には大きな異常がなくても、歯の動揺や噛み合わせの違和感がある場合には早めの診察が必要です。
当院では、口腔内の診察とレントゲン検査などを行い、歯の位置や歯根、周囲の骨の状態を確認したうえで、必要に応じて歯を元の位置へ戻す処置(整復)と固定を行います。

歯の脱臼とは?
歯の脱臼は、強い力が加わることによって、歯を支えている歯根膜や歯槽骨が損傷した状態です。
外傷の程度によって、
* 歯がグラグラするだけのもの
* 歯が少し伸びたように見えるもの
* 歯が横方向にずれているもの
* 歯が骨の中へめり込んでいるもの
* 歯が完全に抜け落ちてしまうもの
などがあります。

当院で行う脱臼歯の治療
1.歯と周囲組織の状態を確認します
歯の動揺、位置のずれ、噛み合わせ、歯肉からの出血などを確認します。
必要に応じてレントゲン撮影を行い、歯根の破折や歯槽骨骨折などがないかも確認します。
2.ずれた歯を元の位置へ戻します
歯の位置がずれている場合には、局所麻酔を行ったうえで、できるだけ元の位置へ戻します。
3.隣の歯と固定します
ワイヤーや歯科用レジンなどを用いて、隣接する健康な歯と固定します。
前歯の場合には、歯の表側に細いワイヤーを置き、歯科用レジンで固定する方法などがあります。
固定期間は外傷の種類によって異なりますが、一般的には1か月程度です。歯槽骨骨折を伴う場合などでは、より長期間の固定が必要になることがあります。

脱臼した歯では、治療直後には問題がなくても、数週間〜数か月経過してから歯の神経に変化が生じることがあります。
* 歯の色の変化
* 歯の痛み
* 噛んだときの痛み
* 歯肉の腫れ
* 歯の神経の反応
* 歯根周囲の変化
* 歯根吸収
などを定期的に確認することが大切です。
特に永久歯では、歯髄壊死や炎症性歯根吸収などが生じることがあり、その場合には根管治療が必要になることがあります。

歯をぶつけた直後はどうすればいいですか?
歯がグラグラしている場合や位置がずれている場合には、できるだけその歯を触らず、強く噛まないようにしてください。

歯が完全に抜けてしまった場合
永久歯が完全に抜けてしまった場合には、できるだけ早く元の位置に戻す「再植」という治療を検討します。
抜けた歯は歯根部分を強く触らず、歯冠部分を持つようにしてください。
すぐに戻すことが難しい場合には、乾燥させないことが重要です。牛乳など適切な保存液に入れ、できるだけ早く歯科医院を受診してください。
永久歯の完全脱臼では、受傷から再植までの時間や、歯根膜細胞がどの程度保たれているかが予後に大きく関係します。
※乳歯が完全に抜けた場合は再植しません。

固定中の注意点
固定期間中は、歯や固定装置に強い力が加わらないよう注意してください。
硬いものを前歯で噛むことは避け、歯みがきは固定装置を傷つけないよう丁寧に行います。
* 固定装置が外れた
* 歯の痛みが強くなった
* 歯肉が大きく腫れた
* 歯の色が変わってきた
* 歯が再び動くようになった
* 噛み合わせがおかしくなった
といった症状がある場合には、早めにご連絡ください。

子どもの歯の外傷について
歯の外傷は、永久歯だけでなく乳歯でも起こります。
ただし、乳歯の外傷では、その下にある永久歯への影響も考慮して治療方針を決定する必要があり、永久歯とは対応が異なることがあります。
お子さまが転倒して前歯をぶつけた場合も、歯の位置や噛み合わせに変化がある場合には早めの受診をおすすめします。

歯をぶつけた・歯がグラグラする方はお気軽にご相談ください。

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